空っぽのまま時だけが経った
遠い昔の僕は薄れて溺れた
空っぽのまま ここにただ堕ちて
世間体も噂も全部 耳から遠のいた
あの日から綴る手は止まって
未来への期待は宇宙に飛んだよ
それでもまだ僕は立ってて
明日を生きる予定を組み立てて
もうなんだかんだで呼吸の仕方が
板について取れない錆のようで
夕暮れに香る他人の幸福を
受け入れられない愚か者みたいだ
「今日はゴミ袋を買いに行こう」
「公園の子供を想像で殺してみた」
「髪が伸びたので切りました」
「ご飯を食べました」
痛いけど気持ちいいくらいに
死んだとき僕の存在が広がる
この世界は糞で とても薄情で
ちっとも優しい言葉ばかりじゃない
痛いけど気持ちいいくらいに
死んだとき僕の存在が広がる
生活に溶け込んでも出る杭は打たれて
か細い声で記録に残す
空っぽな僕だけがここにいて
遠い昔の栄光だけが枯れて
古臭い日記は破り捨て
晴れた空を見上げ血を零す
相変わらず何もない
右も左も分からない
それでも息が続くのは
やり残したことがあるから
痛いけど気持ちいいくらいに
死んだとき僕の存在が広がる
この世界は糞で とても薄情で
ちっとも優しい言葉ばかりじゃない
痛いけど気持ちいいくらいに
死んだとき僕の存在が広がる
生活に溶け込んでも出る杭は打たれて
か細い声で記録に残す