灰色の風が
街を染める
ネオンは薄青に滲む
冷えた夜
足音が響く
錆びついた道
今日も変わらない
色褪せた世界
くすんだビジョンが光を放つ
無感情な瞳
映し出された影
まるで鉛色のシルエット
動く手は
何も追わず
残るのは
ただ鉛色の静寂
青信号が光を変え
人の波が流れる
足元に感じるのは
無限のグレー
車の音が夜の藍色を裂いても
何も染まらない
時が静かに流れ
誰も見ていない
壁に残された落書き
焦げた茶色の記憶
電車の音が消える
くすんだ緑の影の中で
踏み出す足元
空は鉛色に染まり
赤信号が遠くで瞬き
止まる理由も見えない
カフェの窓
薄汚れたガラス越しに見える影
風が揺らす木々
その葉は褪せた黄金色
トラックが過ぎ去った後
残るのは灰色のセザンス
誰も言葉を交わさない
すべてが淡い影に変わる
高くそびえるビル
その影は鉛色の空を隠す
舞い散る紙片
漂うのは色を失った白
耳に残るメロディー
薄れた青の響き
信号が変わるたび
すべてがくすんだまま
自販機の光
冷たく光るブルーの残像
赤い信号
その色に追われる足は止まらない
風に揺れる電線
その背中を導く信仰が囲われるたび
すべては
青灰色に滲み
消えゆく
すれ違う顔
すべてが影のように曇り
スクリーンに映るのは
薄灰色のシルエット
今晩の先に浮かぶ月
その光は鋭い白
交差点に立つ影
交わることのない暗い群青
ネオンが揺れ
空は冷たい鉄色に染まる
窓に映る光
その色はもう見えない
交差する道の中心
足音が落ちていく
光の線が描くのは
すべてを飲み込む深い藍
足音は響き
やがて色のない空に消える
夜の中に残るのは
影と鈍い光だけ