乾いた風に 耳を澄ます
ひとり歩いた 陽炎の中
落ちた花弁 光の行方
重なり映る あの日の笑顔
呼ぶ聲が かすれて消えて
探した足跡 何處へ行つた
忘れないで 夢の中で
遠い記憶に 手を伸ばした
消えた聲も その温かさも
此處にあるよ 心の中に
夜空の螢 揺れる光
消えさうでゐて 其處に在る
懷かしい手に 觸れた時の
温もりだけが 私のすべて
囁く風に 聞こえる聲
私を呼ぶ その響きだけ
忘れないで 夢の中で
遠い記憶に 手を伸ばした
消えた聲も その温かさも
此處にあるよ 心の中に
時を越えて 變はらぬもの
想ひはいつも 此處にあるから
忘れないで その聲だけ
消えた光を 包むやうに
ひとりじやないと 教へてほしい
螢のやうに 消えたとしても
忘れないで...
私のことを