輝く水面に映る 二つの影
屆かぬ岸の向かふ側 目を凝らして
金の橋を渡らうとして 壞れる聲
夢の先に在るものは ただの影法師
觸れたいものほど遠く
滲んで行く輪廓がある
何處へ行かう、歸る場所は無く
何處に居ても、不意に裂ける
繋がる筈の線が解け
夢だけが殘り續けてゐる
煌びやかな燈りの渦に 步む足
見渡す夜景の中にも 隱れた壁
屆く筈だつた手は ただ空を裂き
掠れた言葉が風に消えて行く
覗く影ほど淡く
明日への道を塞いで行く
何處へ行かう、答へなど無く
何を追つても、斷たれる糸
繋がると信じた過去が
虛構の中に消えて行くだけ
欲しかつたのはたつた一言
重ねた光の中に沈むもの
碎けた未來と閉ざされた扉
今でも夢だけが呼び續けてゐる
何處へ行かう、歸る場所は無く
何處に居ても、線が消える
繋がる筈の線が解け
夢だけが殘り續けてゐる
夢だけが...
永遠に...