靜かな夜に聞こえる螺子の聲
溶けて行く時間 私は一人
深い水の底 響く物語
何處にもゐない 僕は何處へ行く
風が囁く 此處じゃないよと
消えて行つた光は 未だ先に在る
螺子卷き鳥よ 歌を聞かせて
空いたスペース 誰かが殘した
沈む記憶に觸れる度に
僕は未だ探してゐる
地圖の無い道 進む僕の足
形の無いもの 囁く夜に
壞れた記憶を繋ぎ直して
誰かのために 聲を送る
暗闇の中 響く螺子の聲
觸れた筈のものは 直ぐに消えて行く
螺子卷き鳥よ 歌を聞かせて
空いたスペース 誰かが殘した
沈む記憶に觸れる度に
僕は未だ探してゐる
螺子卷き鳥が飛び立つ空で
僕は未だ廻り續ける
螺子と共に ただ廻るだけ