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KS - yukionna〜ゆきおんな Lyrics



KS - yukionna〜ゆきおんな Lyrics




「ああ 私はなんて幸せなんだろう」

思わず口をついて出たモノローグ
モノローグだなんて、カッコつけた言い方しなくていいのに
最近フランス文学にハマっているせいね

しかもこれってモーパッサンの「初雪」の台詞じゃない
やだ誰かにきかれたら誤解されそう
私たちはあんなアイロニーに溢れた悲劇じゃないから
あ アイロニーっていうのは 皮肉 のことね

彼と喧嘩して家を飛び出した私は
ネットで沖縄行きのフライトチケットを予約した
沖縄は私が生まれ育ったふるさと
寒い夜だから
あったかくて優しい懐に抱かれたい
って思うのは自然なことでしょ
私は、潮の香りを想像しただけで
幸せな気持ちに包まれていった

私と彼が半年前から住んでいるのは
高山の小さなアパート
住まいは小さくても
窓から見える穂高や白山の自然は雄大で、
心も体も癒される毎日だった
休みの日は古い町並みを二人腕を組んで歩き
みたらし団子をほおばる
高山祭りの人並みではぐれないよう
彼の腕をぎゅっと握る
杉玉をつけかえた酒蔵(さかぐら)で
上澄(うわずみ)の試飲に頬を染める
こんな幸せな毎日がずうっと続くと思っていた
初めて雪が降るまでは

沖縄生まれの私と高山で生まれ育った彼
初雪の夜
凍えながら暖房の温度設定をあげようとする私を
彼が静止した
家の中と外にあまり温度差がない方が
身体にいいからという理由で

そう私たちの喧嘩の原因は
最近流行りの エアハラ
エアコンの温度設定
体感温度の違いだった
体温だけでなく
心まで冷え切ってしまった私は
もう風邪をひいて死んだっていい
と雪の中へ飛び出した
いや本当に風邪をひいて
肺炎になって死んでしまえば
私がどれほど寒くて辛かったのか
彼も解ってくれるのだろう
私の背中を彼の声が追いかけてくる
やがてその声は
街の雑踏にかき消されていった

ワイドビューはとっくに終電出ちゃってるよなあ
あ ワイドビューじゃなくて
特急ひだ か
どうでもいいことを考えながら
鍛冶橋(かじばし)の欄干にもたれて
宮川(みやがわ)の水面を見つめる
ほら
コイだってかじかんで可愛そう
とそのとき

「あ ライン」
彼からだ
ふん謝ったって絶対許さないから
え?


2016年1月24日を覚えてる?
沖縄本島で初めて雪が降った日
その年に
僕たちは遠距離恋愛を始めたんだよね
沖縄や鹿児島では雪が降ると
学校も授業をやめてみんなで雪を楽しむんだって
そう言ってたよね
だから雪は大好きなんだ
って言ったあのときの君の笑顔
もう一度見たくなったんだ
部屋の温度
今の沖縄の気温とまったく同じ
26.7度にしてあるから
沖縄で降る雪をうちに見に来ないか?

ふふ
沖縄に降ったのはみぞれよ
フランス文学風に言うと
「巴里に初雪」が降ったのね
せっかく「初雪」のストーリーを
追体験するつもりだったのに
これじゃあ あべこべじゃない
風邪をひいてる暇さえないわ

私は踵を返すと
さほど離れていない彼のアパートへ向かった
もちろん フライトチケットはキャンセルして
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Romanized

「ああ 私はなんて幸せなんだろう」

思わず口をついて出たモノローグ
モノローグだなんて、カッコつけた言い方しなくていいのに
最近フランス文学にハマっているせいね

しかもこれってモーパッサンの「初雪」の台詞じゃない
やだ誰かにきかれたら誤解されそう
私たちはあんなアイロニーに溢れた悲劇じゃないから
あ アイロニーっていうのは 皮肉 のことね

彼と喧嘩して家を飛び出した私は
ネットで沖縄行きのフライトチケットを予約した
沖縄は私が生まれ育ったふるさと
寒い夜だから
あったかくて優しい懐に抱かれたい
って思うのは自然なことでしょ
私は、潮の香りを想像しただけで
幸せな気持ちに包まれていった

私と彼が半年前から住んでいるのは
高山の小さなアパート
住まいは小さくても
窓から見える穂高や白山の自然は雄大で、
心も体も癒される毎日だった
休みの日は古い町並みを二人腕を組んで歩き
みたらし団子をほおばる
高山祭りの人並みではぐれないよう
彼の腕をぎゅっと握る
杉玉をつけかえた酒蔵(さかぐら)で
上澄(うわずみ)の試飲に頬を染める
こんな幸せな毎日がずうっと続くと思っていた
初めて雪が降るまでは

沖縄生まれの私と高山で生まれ育った彼
初雪の夜
凍えながら暖房の温度設定をあげようとする私を
彼が静止した
家の中と外にあまり温度差がない方が
身体にいいからという理由で

そう私たちの喧嘩の原因は
最近流行りの エアハラ
エアコンの温度設定
体感温度の違いだった
体温だけでなく
心まで冷え切ってしまった私は
もう風邪をひいて死んだっていい
と雪の中へ飛び出した
いや本当に風邪をひいて
肺炎になって死んでしまえば
私がどれほど寒くて辛かったのか
彼も解ってくれるのだろう
私の背中を彼の声が追いかけてくる
やがてその声は
街の雑踏にかき消されていった

ワイドビューはとっくに終電出ちゃってるよなあ
あ ワイドビューじゃなくて
特急ひだ か
どうでもいいことを考えながら
鍛冶橋(かじばし)の欄干にもたれて
宮川(みやがわ)の水面を見つめる
ほら
コイだってかじかんで可愛そう
とそのとき

「あ ライン」
彼からだ
ふん謝ったって絶対許さないから
え?


2016年1月24日を覚えてる?
沖縄本島で初めて雪が降った日
その年に
僕たちは遠距離恋愛を始めたんだよね
沖縄や鹿児島では雪が降ると
学校も授業をやめてみんなで雪を楽しむんだって
そう言ってたよね
だから雪は大好きなんだ
って言ったあのときの君の笑顔
もう一度見たくなったんだ
部屋の温度
今の沖縄の気温とまったく同じ
26.7度にしてあるから
沖縄で降る雪をうちに見に来ないか?

ふふ
沖縄に降ったのはみぞれよ
フランス文学風に言うと
「巴里に初雪」が降ったのね
せっかく「初雪」のストーリーを
追体験するつもりだったのに
これじゃあ あべこべじゃない
風邪をひいてる暇さえないわ

私は踵を返すと
さほど離れていない彼のアパートへ向かった
もちろん フライトチケットはキャンセルして
[ Correct these Lyrics ]
Writer: Kazutoshi Yuasa
Copyright: Lyrics © O/B/O DistroKid

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KS - yukionna〜ゆきおんな Video
(Show video at the top of the page)


Performed By: KS
Language: Japanese
Length: 9:01
Written by: Kazutoshi Yuasa
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