生を受けたものたちが集うこの世界に
愛を叫ぶ存在が溢れ出す
それは聞いたことのないような歌で
どこか懐かしい 古い本で読んだ話だった
生を受けたものたちが集うこの世界で
生が無くても愛を叫びたいと
歌い出すものたちのざわめきが
空の色を少し変えていた 傍観者だらけだ
好むものと賛同するもの
嫌うものと殺すもの
「ただの愛の歌なのに」
それがエゴだと言われたら
この世界の軸を否定するのかと
叫ぶ存在が先頭を切る
生を受けたものたちが集う世界だから
愛を叫ぶだけでは生きられない
それは悲しくも本当のことで
とても大事な 古い本で読める話だった
好むものと賛同するもの
嫌うものと否定するもの
「嘘な愛の歌だったろうに」
なら今生きることをやめたいか?
泣き叫ぶのはもうやめたいじゃないか
好むものと賛同するもの
嫌うものと殺すもの
「ただの愛の歌なのに」
そうあなたがいうのなら
この世界を作り上げた古い歌も
押し殺さずに守り抜けよ
生を受けたものたちが集うこの世界で
生きている否定を自らするなよ