何もかも手放してしまおう
行き先も告げぬままゆこう
持ちきれない宝物や
写真が増えていった
臆病になる 夜明けに怯えそう
やがて旅の果てでまた
あなたと巡り逢えたなら
ひとつひとつ確かめて ふたり
寄り添って思い出していきたい
通り越した街並みを観よう
各駅停車に揺られて戻ろう
永い闇を群青色が塗り替えていく
目を凝らして明日に踏み出そう
まるで宇宙を漂う
小舟みたいな孤独を
人は誰も抱えたまま生きて
少しずつ強くなるのでしょう
それでもいつか
新しい荷物が増える時は
ひとり分の場所を残しておこう
疲れ果てて眠っても
あなたの声で目覚めたい
やがて旅の果てでまた
あなたに巡り逢えたなら
ひとつひとつ確かめて ふたり
寄り添って思い出していきたい